2023年10月30日 旧山国町から中津駅まで

マーカーリスト

写真レポート


メイプル耶馬サイクリングロード

2023/10/30 08:28:21

メイプル耶馬サイクリングロード

メイプル耶馬サイクリングロードの旧山国町側のスタート地点です。
今日はサイクリングロードを使い中津駅方向に向かいます。
昨日はサイクリングロード近くの宿に泊まりました。
宿の屋根の出っ張りの所に駐輪場があり、夜露や雨の心配はいりませんでした。



宇曽駅跡

2023/10/30 08:37:41

宇曽駅跡

大分交通耶馬渓線は、1913年(大正2年)に耶馬渓鉄道が中津-樋田(後の洞門)で開業したのが始まりです。
開業時は軌間762mmのナローゲージでした。
その後、延伸続け、1924年(大正13年)に守実(後の守実温泉)まで全通しました。
宇曽駅は終点の守美温泉の一つ手前の駅で、1924年(大正13年)の開業当時は、耶馬渓温泉駅として開業しました。
1940年(昭和15年)に宇曽駅に改称されました。



白地駅跡

2023/10/30 08:42:56

白地駅跡

白地駅は終点の守実温泉駅から2駅目にあった駅です。
現在もホームの跡や旧駅舎などが現存しています。
1929年(昭和4年)に開業時は762mmだった軌間を、国鉄との輸送に支障を生じるため1067mmに改軌されています。



中摩駅跡

2023/10/30 08:49:46

中摩駅跡

終点の守実温泉駅から3駅目にあった中摩駅です。
ホームなどの施設跡はなく、復元された駅名標があるだけです。
耶馬渓鉄道は1945年(昭和20年)に周辺の鉄道会社やバス会社が合併し大分交通発足し、大分交通耶馬渓線になりました。



江渕駅跡

2023/10/30 08:56:21

江渕駅跡

中摩駅からトンネルを通り抜け、頼山陽八景の一つ、一ツ戸の景を眺めながら進みます。
江渕駅跡も復元された駅名標しかありませんでした。
大分交通耶馬渓線は1971年(昭和46年)に、野路-守実温泉が廃止されました。
その後、1975年(昭和50年)に中津-野路が廃止され、歴史に幕を閉じました。



下郷駅跡

2023/10/30 09:00:26

下郷駅跡

第四山国川橋梁を越えて進むと、下郷駅跡がありました。
ホームや駅舎が保存されています。
旧駅舎には当時の写真や下郷駅の歴史が展示されていました。
廃線後、1982年(昭和57年)にほぼ全線が県道411号中津山国自転車道線(メイプル耶馬サイクリングロード)として整備されました。



耶馬渓サイクリングターミナル

2023/10/30 09:27:56

耶馬渓サイクリングターミナル

メイプル耶馬サイクルグロードの中核基地としての役割を担っています。
レンタサイクルだけでなく、宿泊棟、シャワー施設も整備されています。
レンタサイクルは、ロードだけでなく、子供用自転車やタンデム自転車もありました。



耶鉄柿坂駅

2023/10/30 09:33:51

耶鉄柿坂駅

耶鉄柿坂駅は第二山国川橋梁と第三山国川橋梁に囲まれた駅でした。
山国川沿いにあった耶鉄柿坂駅には、駅名標が復元されていました。



第二山国川橋梁

2023/10/30 09:39:06

第二山国川橋梁

大正3年に完工した2期工事(樋田-柿坂)で完成したのが、第二山国川橋梁です。
9基の石橋橋脚とゆるやかな曲線を描いています。
サイクリングロードは第二山国川橋梁を走って中津方向に進みます。



耶馬渓平田駅

2023/10/30 10:12:09

耶馬渓平田駅

1914年(大正3年)に耶馬渓鉄道の第二期工事で造られた、側面に切石を2段に積んだ簡略な形式のホームが残っています。
耶馬渓平田駅のホームは、国の有形文化財に登録されています。
平田駅の旧駅舎は、休憩施設「平田宿場」として解放されていて、当時の写真や史料が展示されています。



旧平田郵便局

2023/10/30 10:21:59

旧平田郵便局

旧平田郵便局は、1925年(大正14年)に建てられた2階建ての庁舎です。
建築当時、周辺では製材が盛んで、今ではなかなか手に入らない材料も使われながら、地元の大工さんたちの手によって建てられました。
地元の名士「平田吉胤」氏ゆかりの郵便局で、日本遺産「やばけい遊覧」の構成文化財です。
平田吉胤氏は、耶馬渓鉄道の社長、当時の藤井村村長、大分県議会議員や貴族院にも選ばれています。



馬溪橋

2023/10/30 10:29:19

馬溪橋

昔、山国川を挟んだ日田代官道(戸原側)と中津藩道(平田側)は、夏は渡し舟、秋冬春は仮橋が架けられて往来していたそうです。
しかし、仮橋は山国川の増水の度に流され、その都度修復されていました。
1914年(大正3年)に竣工された下城井橋も、1922年(大正11年)に流出しまいます。
そこで、翌年の1923年(大正12年)に、現在の8連の石積みアーチ式の橋が架けられました。
石橋アーチ橋としては、全国で4番目の長さを誇ります。



平田城跡

2023/10/30 10:33:49

平田城跡

白米城ともよばれる城跡で、もとは野仲氏の支城でした。
長岩城落城後、黒田二十四騎の一人栗山利安に旧領が与えられ、居城としました。
栗山利安は通称「栗山善助」と呼ばれ、黒田官兵衛の重臣として知られています。
黒田官兵衛が中津に入った後に、この城に入り改修を行ったそうです。
今も、その時の石垣が残っています。



冠石野駅

2023/10/30 10:43:44

冠石野駅

中津駅と守美温泉の36.1kmを結んでいた耶馬渓鉄道の、ほぼ中間地点にある冠石野駅です。
駅名標が復元され、ベンチもあったので、サイクリングの休憩場所にもなっています。
春には駅周辺の桜が見事だそうです。



青の洞門

2023/10/30 11:03:25

青の洞門

青の洞門は、菊池寛の小説「恩讐の彼方に」で全国的に知られるようになりました。
山国川に面してそそり立つ競秀峰の裾にあるトンネルです。
江戸時代に諸国遍歴の旅の途中この地を訪れた禅海和尚が、鎖渡しと呼ばれる難所で命を落とす人馬を見たそうです。
そこで洞門開削工事に取り掛かり、約30年の歳月をかけて明和元年(1764年)に完成したそうです。
ノミと槌だけで掘り抜いた隧道の長さは約342mで、トンネル部分の長さは約144mあります。



耶馬渓橋

2023/10/30 11:22:36

耶馬渓橋

青の洞門の下流にある橋で1923年(大正12年)に竣工しました。
日本で唯一の8連石造アーチ橋で、長さ約116mある、日本最長の石造アーチ橋です。
日本百名橋の一つにも数えられていて、上流の馬渓橋、羅漢寺橋とともに耶馬渓三橋と呼ばれています。
2022年(令和4年)に国の重要文化財に指定されました。



厚ヶ瀬トンネル

2023/10/30 11:39:02

厚ヶ瀬トンネル

耶馬渓橋から国道212号に向かいました。
国道212号の対向車線に歩道があるので、歩道を走ることをお勧めします。
歩道を走って行くと、そのまま自転車道に誘導してくれますよ。
自転車道を再び進むと、厚ヶ瀬トンネルがありました。
連続してトンネルがあり、守美温泉側は二号厚ヶ瀬トンネルで長さ32m、中津側が一号厚ヶ瀬トンネルで長さ25mあります。
馬蹄形の入口でアーチ部分はレンガ積みのトンネルで、ともに1913年(大正2年)の完成で、国の有形文化財に登録されています。



中津駅

2023/10/30 12:29:29

中津駅

今回の自転車旅のゴールの中津駅に到着しました。
中津駅はJR九州日豊本線の駅で、1897年(明治30年)に豊州鉄道の行橋-柳ケ浦の開通に伴い開業しました。
今回走ってきたメイプル耶馬サイクリングロードは、旧大分交通耶馬渓線の線路跡で、その耶馬渓線も中津駅に乗り入れていました。
駅の外れで自転車を分解し、空港バスで大分空港に向かいます。