2022年10月14日 59番札所から61番札所を打ってきました

マーカーリスト

写真レポート


59番札所 国分寺 本堂

2022/10/14 08:39:01

59番札所 国分寺 本堂

昨日遍路コースから外れた伊予富田駅近くまで戻り、今日の自転車お遍路再開です。
国分寺は、自転車お遍路で「国分寺」と名の付く札所の3か所目になります。
阿波の国分寺、土佐の国分寺と縁起は同じで、奈良時代に聖武天皇が各国に国分寺建立の詔を発したことにより創建されたお寺だそうです。
奈良時代から平安時代にかけては、この地域に伊予の国府が置かれていて政治の中心地でした。



国分寺 大師堂

2022/10/14 08:39:01

国分寺 大師堂

弘法大師が長く滞在して「五大尊明王」の画像一幅を奉納しています。
その弟子の真如も数年間滞在し「法華経」を書写して奉納しているそうです。
境内には、握手をして願い事を一つ叶えてくれると伝わる「握手修行大師」がありました。
隣には祈りながら撫ぜると難病ですら治る「薬師の壺」もありました。



へんろ小屋

2022/10/14 10:56:00

へんろ小屋

60番札所横峰寺へは湯波休憩所から歩くか、平野林道を使うかです。
僕は湯波休憩所から遍路道を歩いていく方法を取りました。
松山道のガードを過ぎると徐々に勾配が上がっていきます。
へんろ小屋があったので、この先の上り坂を考えて少し休憩していました。



湯波休憩所

2022/10/14 11:43:39

湯波休憩所

へんろ小屋を過ぎると、勾配もキツクなってきました。
何度か休憩して、湯波休憩所に到着しました。
湯波休憩所から横峰寺までは2.2kmと看板がありました。
休憩所にはトイレや東屋があり、近くには湧き水もあり、休憩してから出発しました。



横峰寺道

2022/10/14 12:13:31

横峰寺道

この遍路蜜は「横峰寺道」と言われ、国の史跡に指定されています。
道中には急勾配の所もあり、「遍路ころがし」の難所として知られています。
歩き始めは、階段やなだらかな上りだったのが、山に入っていくと少しずつ急坂になっていきます。
台風や大雨の被害なのか、大きな木が倒れたり、石が転がっていたりしている所もありました。



丁石

2022/10/14 12:41:54

丁石

道沿いには横峰寺までの距離を示す丁石や看板もありました。
1丁は約109mで1丁ごとに建てられています。
遍路道は滑りやすく、上るのも難儀しますが、下りは何かにつかまらないと降りられないだろうと思う場所も。
それも何か所もありました。



60番札所 横峰寺

2022/10/14 13:22:52

60番札所 横峰寺

休憩時間を含めて約90分で山門に到着しました。
距離は約2.2kmで、標高差は約450mです。
多くの方は60分位で着くようですが、かなり時間がかかってしまいました。
横峰寺は西日本で一番高い山「石鎚山」の中腹にあり、四国霊場の中で3番目に高い場所にあります。
お寺にたどり着くのにたいへん苦労をすることから、伊予の国の「関所寺」にもなっています。
各国に1カ所ずつ関所寺とされている札所があり「お大師さまの審判を受け、邪悪なものは先に進めない」と言われているお寺のことです。



横峰寺 本堂

2022/10/14 13:29:37

横峰寺 本堂

飛鳥時代に役行者が石鎚山頂で修行をしていると蔵王権現が現れました。
その姿を石楠花の木に刻んで堂に安置したのが横峰寺の始まりと伝わっています。
昔から石鎚山は山岳信仰の霊地で、修験道の道場もあったそうです。
天平年間(729~749年)に行基が、大同年間(806~810年)には弘法大師が入山し、厳しい修行をしたと伝わります。



横峰寺 大師堂

2022/10/14 13:38:03

横峰寺 大師堂

江戸時代までは、現在の奥の院がある星ヶ森で参拝していたそうです。
その後、石鎚山の7合目にあった石鎚山蔵王権現(前神寺)へ足を運ぶのが行程だったそうで、横峰寺だけで丸一日かかっていたそうです。
明治の神仏分離・廃仏毀釈で前神寺が山麓に降りたことなどで様相は激変しています。
横峰寺も廃仏毀釈の荒波を受け、一時廃寺になりますが、檀家の尽力もあって大峰寺の名前で復興ししています。



湯波休憩所

2022/10/14 15:36:01

湯波休憩所

湯波休憩所から横峰寺往復は、参拝や休憩を含めて3時間30分かかっています。
2時間くらいで往復する人もいるとか。
湯波休憩所で休憩している時に、この先どうするか考えました。
今日の宿は、昨日と同じ今治駅近くなんです。
ここから今治駅に戻るか、61番札所香園寺へ向かうか。



61番札所 香園寺

2022/10/14 16:31:28

61番札所 香園寺

結局、香園寺へ向かうことにしました。
松山道のガードまでは、急な下りなのでゆっくりと下って行きました。
香園寺は本堂と大師堂を兼ねたコンクリートの建物がドンと出迎えてくれました。
お寺のイメージと違ったので、香園寺はどこにあるのかと思ったほどです。
2階が本堂で1階が大師堂だそうですが、僕が行った時は大師堂も2階に祀られていました。



香園寺

2022/10/14 16:31:28

香園寺

飛鳥時代に聖徳太子が用明天皇の病気平癒を祈願して創建したと伝わっています。
大同年間に弘法大師が訪れた際、門前で苦しむ妊婦のために大師は栴檀の香を焚き祈祷しました。
すると、女性は無事に元気な男の子を出産したそうです。
弘法大師は唐から持ち帰った小さな金の大日如来像を本尊の胸に納め、再び栴檀の香を焚き護摩修法をされます。
安産・子育て・身代わり・女人成仏を祈る「四誓願」の護摩修法をされて寺に遺したそうです。
香園寺からは、近くの伊予小松駅まで走り、輪行で今治駅まで戻りました。